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  • いばらぎあつし

【議事録】災害時要支援者ネットワークの構築について 22年3月10日



続いて2つ目の質問でございます。  災害時要支援者ネットワークの構築についてでございます。  今回の質問は,今後30年で70%あるいは40年で90%とも言われる確率で発生する南海トラフ大地震についてでございます。  その中で,災害弱者と言われる高齢者や障がい者等の被害をいかに少なくするか,そのお考えをお聞きしつつ,それを実践する上で重要な要素である個別避難計画と自主防災組織まで深掘りしていきたいと思っております。  明日3月11日は東日本大震災から11年になります。その大震災でも亡くなった方の6割以上が60歳以上の高齢者であり,障がいのある方の死亡率は,住民全体の2倍だったと分かっております。  地震に限らず,最近多発する豪雨災害でも,高齢者の被害が集中する傾向が出ています。  例えば平成30年7月豪雨,愛媛・岡山・広島県の死者のうち,60歳以上の死者の割合は約70%,うち被害の大きかった倉敷市真備町に限れば70歳以上で80%という数字で表れております。  また,令和2年7月豪雨,全国の死者のうち65歳以上で79%,うち球磨川の氾濫のあった熊本県に限れば85%と,高齢者への被害が集中しております。  特に思い出すのは,この平成30年7月豪雨,私たまたま会社員で,この7月は松山の衣山というところで単身赴任してたんですけれども,当時,雨がバケツをひっくり返したぐらい降って,全然やまないと。夜中もずっとサイレンも鳴っているし,外を見たら,衣山という山ですから,山の上から道路を伝って雨水が滝のように流れてきている,そんな状況を今でも思い出します。  特に高浜地区,衣山からちょっと行ったところですけれども,そこは崖崩れ,土砂崩れが発生し,亡くなられた方も多数いらっしゃると聞いております。  また,平成26年8月には広島県の安佐南区で土砂災害が発生しました。こちらも会社員時代で近くに出張で行ったんですけれども,ひどい状態で傷痕が残っておりました。  東日本大震災の教訓として,災害弱者と言われる方々への対応に不十分な場面があったとして,こうした方々に係る名簿の整備・活用を促進することが必要とされました。  また,国は令和3年度において,自治体における個別避難計画の効果的,効率的な作成手法を構築するモデル事業を実施することとし,愛媛県からは本市と東温市が本モデル事業に参画していることと思います。  そこで,まず1つ目の質問です。改正災害対策基本法と個別避難計画作成モデル事業の経緯について御答弁お願い申し上げます。

○井川剛議長 篠原 実市長。

◎篠原実市長 改正災害対策基本法と個別避難計画の作成モデル事業について,私のほうから答弁申し上げます。  避難行動要支援者とは,災害が発生し,または災害が発生するおそれがある場合,自らが避難することが困難な者であって,その円滑かつ迅速な避難の確保を図るための支援が必要な者を指します。高齢者,障がい者,乳幼児,その他の特に配慮する者,また今言った以外に,難病者,妊産婦,外国人等が含まれることになります。  災害対策基本法の改正につきましては,令和元年台風19号等の近年の災害において,多くの高齢者や障がい者等の方々が被害に遭われている状況を踏まえ,災害時の避難支援等を実効性のあるものとするために個別の避難計画の作成が有効とされたことから,このたびの改正により,避難行動要支援者について個別避難計画を作成することが市町村の努力義務と位置づけられました。  次に,個別避難計画作成モデル事業の経緯について申し上げます。  先ほど申し上げましたように,個別避難計画の効果的,効率的な作成手法を構築するため,内閣府が令和3年度から実施するものであります。  全国では,本年度,市町村事業34団体,都道府県事業として18団体が実施しております。  先ほど議員が言われましたとおり,県内では本市と東温市がこの個別避難計画作成モデル事業に採択されて,防災まちづくり推進課,高齢介護課,生活福祉課の3課が共同して事業を実施しております。  この事業の内容は,避難支援等の実施者や避難場所,避難経路などを記載した個別避難計画を作成し,特に脆弱であった高齢者の個別避難計画を促進するため,介護支援専門員の情報提供を受けながら,自主防災組織等の避難支援等実施者に本個別計画に伴う避難実働訓練の実証を行う体制としております。計画作成から避難に関する実働実証までの一連の流れをモデル事業として構築するものとなっております。よろしくお願いします。

○井川剛議長 茨木淳志議員。

茨木淳志議員 国の法律で各市町村の努力義務となっているとのこと,よく分かりました。  しかし,全国的な報道では,個別避難計画の進捗がうまくいってない,なかなか進まず課題が多いとお聞きしております。本市の計画と進捗,あと対策についてお聞かせください。

○井川剛議長 安部 弘総務部長。

◎安部弘総務部長 個別避難計画についてお答えいたします。  個別避難計画とは,災害時の避難に備えた行動を一人一人があらかじめ決めた計画で,氏名,住所のほか,かかりつけ医や病気の有無,常備薬の種類だけでなく,就寝スペースの場所など生活習慣に関することや緊急時の連絡先,避難場所や経路,避難場所までの危険箇所などの詳細な情報を記載したものであります。  先ほど申し上げました個別避難計画作成モデル事業で,個別避難計画が必要となる高齢者の対象人数について申し上げますと,令和4年1月1日時点で,避難行動要支援者は,75歳以上の独り暮らし,高齢者のみ世帯を言い,対象人数は5,534人,要介護認定者,要介護3から5の方については1,490人,その他が13人で,合計7,037人となっております。  次に,個別避難計画作成モデル事業では,高齢者の個別避難計画を市内の介護支援専門員により作成するもので,避難行動要支援者のうち介護保険サービス等利用者について,日頃からケアプラン等の作成を通じて,本人の状態等をよく把握し,信頼関係が構築されていることから,本策定業務に介護支援専門員の参画をお願いしております。本事業により,1月末現在において高齢者の個別避難計画が124件作成完了し,進捗率にして1.76%となっております。  議員御指摘のとおり,全国的に個別避難計画策定の進捗が進まない要因の一つとして,人手と時間を要する点や個人情報の収集の際,要支援者本人や家族の同意が必要であること等,課題が多いことが要因となっております。  今後,このモデル事業を契機に,作成率100%を目指し,次年度以降も介護支援専門員等の協力を得て,被災時により実効性のある個別避難計画の作成を継続的に実施してまいりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。

○井川剛議長 茨木淳志議員。



茨木淳志議員 進捗率が124件で1.76%。1.76%,大丈夫かなという数字ですけれども,昨日の篠永誠司議員の一般質問でも答弁があったと思います。出遅れている高齢者分野でも令和4年度から予算化をして,今後5年間で100%を目指して取り組んでいくという答弁がございましたので,ここでは深掘りはせずに次に進みたいと思っております。  ちなみに1月14日の新聞に,交付金災害対策で軽重,という記事が載っております。つまり,災害時に手助けが必要な高齢者や避難行動要支援者の名簿を民生委員や関係機関に提供していない自治体を交付金の割合を低くするといった制度を2023年から見直していくという記事だそうでございます。  個別避難計画の重要さだけでなくても,この交付金の面でも今後の取組をお願いしておきます。  個別避難計画は,事前に計画書にまとめておくことで,災害時の混乱の中でも第三者による確認ができるようになります。また,就寝場所を事前に把握することで,災害時に短時間で救助に向かうことができるようになります。  なかなか進みにくいという事由は,個人情報保護の観点からも理解できるのですが,これを経て得られるメリットについても啓発,普及していく必要があるのではないかと思っております。  それでは,個別避難計画だけをやっていれば災害弱者の避難は問題ないかといえばそうではございません。この計画を使って救助する側も重要でございます。特に大規模災害が発生すると,同時に多箇所で救助要請が発生し,消防や警察での救助に手が回らなくなるということが予想されます。  そこで重要な役割を担うのが自主防災組織でございます。自主防災組織は,一般質問でも何度か議題に出てきており,御存じの方も多いと思います。簡単に言えば,地域住民による任意の防災組織のことでございます。警察や消防が個別避難計画を使って救助するよりも,地域住民による救助が,より早く多くの方を救助できるというのが,平成7年の阪神・神戸大震災のデータから見ても分かります。  日本火災学会の資料,兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書によれば,家屋の倒壊による生き埋めや閉じ込められた人のうち,消防などの公的機関の救助,一般に公助と言われますけれども,公助では僅か2%だったと。自力も含む家族,隣人などの救助は97.5%と,多くが地域住民による共助で助けられております。  しかし,本市でも結成率が令和3年12月1日現在137組織,71.2%と,伸び悩みを見せ,また結成後も休眠中という組織もあるとお伺いしております。  そこで,1つ提案したいことがございます。黄色いハンカチ作戦でございます。皆さん,黄色いハンカチ作戦,御存じでしょうか。  またパネルを使って説明したいと思います。高倉 健さんの映画で黄色いハンカチがありましたけれども,あの名前を採用して使っているそうでございます。  事務局の方,よろしくお願いいたします。  黄色いハンカチ作戦とは何かと言えば,これ坂出市のホームページからの採用で,基本ルールは3つでございます。震度5以上の地震が発生したときに実施すると。家族全員が無事で,救助や支援が必要ない場合は黄色いハンカチやタオル,シャツなどを玄関や郵便ポストにかける。3つ目は,地震発生後,最低3日間は掲げておくという運動だそうでございます。  これによって何がメリットになるのかといえば,地震が発生したら,先ほど言いましたように,消防や警察などで安否を確認することがなかなか難しい。自主防災組織や自治体が確認をして回るということになると思います。もしその黄色いハンカチがなければ,田中さんおりますかと言うてどんどん,どんどんという感じで一軒一軒問い合わせていく活動になります。その間にも2軒先の田中さんちで火災が発生しているかもしれません。この黄色いハンカチがあれば,ここは救助が必要ないねと言って,よし次に行こうと。簡単に安否確認ができてスピードアップを図れるという取組でございます。  例えば,よく自治体の組織図があると思いますけれども,自治会長さんがいらっしゃって各区長が入ってます。その下に組長さんがいて,組内の10人前後の世帯がいると。ここに例えば当てはめていけば,こちらの組長さん,震度5以上の地震が来たときに,自分の組内を確認して,全員黄色いハンカチ出てると,必要ないと。隣はどうかと見たら,ここの組長さん同士で,うちは大丈夫やったけど何か手伝うことあると言うて,こちらの伊藤さんちでどうも火災が発生してるんで手伝ってみたいなのが実現可能でございます。  また,区が違うところでも,そういった感じで,地震でたんすに押し潰されそうになって救助が必要な方もすぐに確認が取れるようになります。  先ほど説明があった個別避難計画,どういったことかなという話ですけれども,イラストにあるように,障がいをお持ちの方や高齢者あるいは乳児,妊婦さん,あるいは外国人の方も含めて個別避難計画をつくる必要があり,これをさっきの組織図に当てはめていけば,そこの赤丸をしているところが要支援者だというのがこの組長さんが事前に分かっていられると。この方は個別の避難の救助が必要だから,先に見に行こうといった感じでスピーディーに対応できるといったのがこの黄色いハンカチ作戦のメリットでございます。  そこで,四国中央市の自主防災組織の手引を見てみると,組織図でも救助隊とか,なかなか細かく設定されていて,情報班,消火班,救出・救護班,避難誘導班,給食・給水班,あるいは活動の避難の備えとして土のうを用意しましょうみたいな事細かなルールがございます。これは別にルールで,強制ではないんですけれども,これを見たときに,ちょっと何か面倒くさそうやなといった声が上がってくるのではないかなと心配しております。  そういううちの自治会は昨年3月に総会がございまして,うちの自治会には自主防災組織がないので,まず自主防災組織をつくりましょうという提案をさせていただいたんですけれども,茨木君,この地区は災害がないのが有名なんよと,安心しろと言って,自主防災組織は必要ないという声も上がってきました。  特に,いろんなものを買って,さらに準備する防災倉庫とかを用意しよったら,自治会費から年々お金出さないかんやないかと,それどうするんなみたいな話にもなってきて,口下手で有名な僕ですから,そこではごめんなさい,来年に持ち越しますみたいな感じで帰ってきたところなんですけど,ただ先ほど言ったような巨大地震は,四国中央市のこの一部は全然被害がないということはまずありません。必ず今後発生しますし,さらに言えば,助ける必要がある方がすぐに分かる必要があるのではないかと考えております。  家庭の防災の中で最も重要なことは,まずは自分と家族が自宅で死なないことだと思っております。水や食料は必要ですが,災害で自宅で死んでしまえば不要でございます。避難所に行けるのは命を落とさなかった方だけでございます。備品や避難方法ももちろん重要でございますが,それと同時に,まずは死なない,死なせない,地域防災には救助を求めている方を早期に助け合う仕組みづくりが有効と考えております。  ちょっと前置きの話が長くなりましたが,そこで最後の質問でございます。自主防災組織における黄色いハンカチ作戦の普及について,お考えをお伺いいたします。

○井川剛議長 安部 弘総務部長。

◎安部弘総務部長 議員御案内のとおり,自主防災組織は,災害対策基本法において,住民の隣保協同の精神に基づき自発的な防災組織として市町村がその充実に努めなければならないと規定されており,自分たちの地域は自分たちで守るという自覚と連帯感に基づき自主的に結成され,災害時には迅速に活動する組織として,地域における共助の象徴として位置づけられているところです。  これまでの大規模災害等で市町村や自衛隊等の公助のほか,地域コミュニティにおける助け合いによる共助が被災者の生活維持に特に大きな役割を果たしている教訓から,今後個別避難計画が策定され,充実強化を図るとともに,受皿となる自主防災組織の育成強化や指定福祉避難所の拡充等,体制整備が急務であると認識しております。  また,防災の専門機関である消防署や消防団との緊密な連携,協力による取組が必要である一方,地域の実情に合わせて議員御提案の黄色いハンカチ作戦の普及による地域ぐるみで防災力の向上を図っていくことも有効な手段であると認識しており,今後四国中央市自主防災組織連絡協議会に先進地事例として紹介し,検討してまいりたいと考えております。  いずれにしても,サポートを必要とする避難行動要支援者,それを支える自主防災組織等の支援者の充実強化,また避難行動要支援者が避難する指定福祉避難所の指定拡充など,三位一体で連携強化を図ってまいりたいと考えております。

○井川剛議長 茨木淳志議員。

茨木淳志議員 ありがとうございます。  早速諮っていただけるとのこと。ヒアリングを重ねているうちに担当の方が体調を崩されているということをお聞きしました。体を大事にしてください。部長のほうも気遣ってあげていただければと思います。すみません,茨木の半分は優しさでできているもので,つい言葉が出てしまいましたけれども,既に組織化されている地域の方々,協議会は防災意識が高く,もし賛同いただけるようでございましたら,本市に合ったより活発な活動になっていくことと思っております。  また,自主防災組織が未結成の地域の皆さんも御検討いただければと思います。  洪水や高潮,土砂災害が少ないところは自主防災組織の必要性も感じられにくいと思います。しかし,地震は必ず来ます。しかも巨大地震で,公助の力が一時的に麻痺します。繰り返しになりますが,この地域で助け合う共助の力,黄色いハンカチ作戦があれば助かる命は確実に増えると思っております。  また,組織はあるけど休眠中というところも,まずは黄色いハンカチ作戦から始めていってはと思います。その後,地域の声を聞きながら必要に応じて防災備品や役割分担などの肉づけをしていってはと思っております。  いずれにせよ,自主防災組織連絡協議会員の皆様の意見も伺いながら,個別避難計画策定や指定福祉避難所の拡充と併せて地域防災力の高い四国中央市になることを祈りながら質問を終えたいと思います。  今日は皆さん,ありがとうございました。

○井川剛議長 以上で茨木淳志議員の質問は終わりました。

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